大きな船を支える、小さな部品。
1本1本を削り出す。
長崎市の株式会社中村製鋲所で金属加工エンジニアとして勤務する一瀬さん。日々お客様のオーダーに応える精密な金属加工を行っています。
「当社は主に造船や工場・発電所などの重電設備で使用されるボルト・ナットを中心に、金属加工を行っています。私はマシニングセンタやフライス盤といった工作機械を使った金属加工を担当しています」
試験合格へ、切り粉を出し続けた日々。
寄り添ってくれた指導員や友人への感謝。
高校卒業前の進路選択のときに、たまたまみたパンフレットで高技専について知ったという一瀬さん。
「昔からものづくりには興味はありましたが、高技専のことは知りませんでした。あるときたまたま見た高技専のパンフレットで、こういう施設があるのか、と友人とオープンキャンパスに行って、入校することを決めました」
「未経験だったこともあり、入校後は実技も座学も覚えることがたくさんあって毎日必死でした(笑)。旋盤の試験のときなど、制限時間内にどうやったら効率的に作業できるか指導員の先生に教えてもらいながらやっていたことを思い出します。その中でも、機械加工技能士試験という資格試験があるのですが、その時は合格できるように、指導員の先生や友人に色々とアドバイスを貰いながら切り粉を出し続けました。指導員の先生がいつも丁寧に教えてくれたことはすごく感謝しています」
高技専で身に付けた技術を糧に、
さらなるステップアップを目指す。
現在の業務の中でも、高技専での学びが役立つことはたくさんあるといいます。
「いま使っているマシニングセンタは、プログラムによって金属の加工を行います。より効率的で精度の高い製品を作れるかは、プログラム次第です。プログラミングの考え方や測定機の使い方、図面の見方など、高技専で培ったものが現在の業務に活かされています」
いまのお仕事のやりがいについて一瀬さんに聞いてみました。
「これまでの経験を生かして、加工精度が高く、切削時間を短くできるプログラムを考えたり、新しい製品や加工方法にチャレンジするときなど、やりがいを感じます」
最後にこれからの目標についてもお聞きしました。
「様々な機械の使い方をマスターしたいですし、後輩が入ってきたとき、教えてあげられるように、理解もこれまで以上に深めていきたいと思います」
“なりたい自分”を目指しているあなたへ
一瀬さんからのエール。
高等技術専門校のカリキュラムは実践的です。
就職前に技能をしっかりと身につけることで、就職後にきっと活きてきます。ものづくりや機械加工に興味がある人は、ぜひ高等技術専門校を一度見てみると良いと思います。
〈取材協力〉
株式会社中村製鋲所
「機械の力を引き出し使いこなす。」というシンプルなコンセプトのもと、お客様のご注文仕様にお応えするための管理体制を整え、社員一同、金属加工に臨んでいます。